芯の通った女性リンダを演じる ローラ・リー・ゲイヤーさん（後編）

松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。

ローラ・リー・ゲイヤーさんにハマりたい！

前回のブログはこちら↓

前回はリンダという役柄について、彼女の良さや私個人的に好きなところを盛りだくさんでブログを書きました。

今回は、そんなとっても素敵なリンダ役を演じたローラ・リー・ゲイヤーさんが、これまでにどんな作品に出演してきたのか、少し詳しくお話ししていきます！

ブロードウェイ初出演は『フォリーズ』（2011）

ローラ・リー・ゲイヤーさんのブロードウェイ初出演作品は、2011年にリバイバル公演された『フォリーズ』で、若い頃のサリー役での出演だそうです。同役でケネディ・センター・リバイバルにも参加しています。

『フォリーズ』とは、1971年の初演から2019年まで、何度もリバイバルされながら長く愛されたブロードウェイミュージカルです。取り壊しになるレヴュー劇場に集った往年のスターたちの姿を、現実と回想を交錯させながら描くという物語。

シェイクスピア・シアター・カンパニーの公演に出演

その後、ローラ・リー・ゲイヤーさんはシェイクスピア・シアター・カンパニーの『A Funny Thing Happened on the Way to the Forum』でフィリア役を演じ、ヘレン・ヘイズ賞の助演女優賞にノミネートされます。

シェイクスピア・シアター・カンパニーとは、ワシントンDCにある地域劇団で、シェイクスピア作品はもちろん、他の作家の古典的な作品の公演も行います。

実は作品の公演だけでなく、演劇やコミュニケーションに関するワークショップなども開催しています。私が特に興味を持ったのは、18歳未満の子どもたちのために、集中レッスンを受けられるキャンプやスクールなども実施している点です。

ミュージカルの公演を観賞するだけでなく、自分もその世界に飛び込むきっかけを掴めたり、その後のサポートも用意されているのは、とても恵まれた素晴らしい環境ではないでしょうか？ そのためか、ミュージカルに親しみのある人や演者にとっては憧れの場所、なんだとか。

『Doctor Zhivago』出演

2015年には、『Doctor Zhivago』（『ドクトル・ジバゴ』）のTonia Gromeko役を演じたローラ・リー・ゲイヤーさん。

この『ドクトル・ジバゴ』は、ノーベル文学賞を受賞している1957年出版の原作小説があります。日本語訳※も出版されているので、ローラ・リー・ゲイヤーさんが演じる姿は見れなくても、原作小説で楽しむことができます！
※日本語訳は新訳版が出版されており、『ドクトル・ジヴァゴ』だそうです。

ちなみに、本作は何度か映画化もされているようなので、この作品が気になる！という方は、映像配信サービスで探すと見ることができるかもしれません…！

そして『ホリデイ・イン』リンダ役へ

そしてついに！ 2017年からは『ホリデイ・イン』でリンダ役を演じます。

本作でローラ・リー・ゲイヤーさんは2017年のチタ・リベラ賞 優秀女性ダンサーにノミネートされています。

チタ・リベラ賞は、ブロードウェイとオフブロードウェイの演劇および映画における、優れたダンスと振付を表彰するものです。ちなみに以前はフレッド・アデル・アステア賞という名前で、フレッド・アステアさんとアデル・アステアさんにちなんで名付けられていました。

…ちょっと…聞き覚えがあります！ 『ホリデイ・イン』の原作『スイング・ホテル』でテッド役を演じ、ファイヤークラッカー・ダンスで観客に衝撃を与えたのがフレッド・アステアさんです！！

原作に出演していた人の名前を冠した賞にノミネートされていたなんて…！ 時を超えてミュージカルのつながりが感じられるようで、感動してしまいますね…！

リンダ役ローラ・リー・ゲイヤーさんのダンスを一目見たいと思ってくださった方は、ぜひ劇場にいらしてくださいね。私もダンスのシーンではいつも興奮気味で見入っていました。笑

ではまた次回。

松竹ブロードウェイシネマ『ホリデイ・イン』2023年10月6日（金）公開