こんにちは、アニキです!
今回のアニキ・ブログは、「演劇界で最も権威のあるトニー賞とは」と題して、知っているようで知らないトニー賞についてご紹介します!

早くも師走

2021年もとうとう師走に入りましたね。

今年もあと31日で終わりと思うと、ちょっと寂しい感じがします。

前回のブログでもお話しましたが、2021年はコロナで始まって、あっという間に過ぎた感じがしますが、皆さんはどんな年だったでしょうか。

何はともあれ、今年を締めくくる師走を満喫して過ごしましょうね(笑)。

ちなみに師走の意味って皆さんご存知でしょうか。

師走(しわす、しはす)とは、陰暦(旧暦)の12月のことを指しているそうです。

明治初頭より陽暦(新暦)を採用した日本では、12か月を1月〜12月の数字で表していますが、それ以前は、季節感がわかるような和風月名で各月を表現していたそうで、その最後の月を「師走」と呼んでいました。

現在の日本では、これを陽暦(新暦)の12月に当てはめ「師走=12月」として用いているんですね。

師走というと何やら慌ただしいイメージがありますが、今年もそのようになるのでしょうか。

これから街も師走で賑やかになってくると思いますが、できればこのままコロナ感染者数が落ち着いた状態で新年を迎えたいと思いますね。

それでは、そろそろ本題に入りましょう。

今回のアニキ・ブログは、演劇界で最も権威のあるトニー賞について書かせて頂きます!

最も権威のある演劇とミュージカルの賞・・・それがトニー賞

演劇やミュージカルが好きな方々は、トニー賞についてご存知の方も多いと思います。

一方、演劇やミュージカルに興味のない方は、映画のアカデミー賞は知ってるけどトニー賞は知らないという方も多いでしょう。

実は、トニー賞は映画のアカデミー賞に匹敵するくらい権威のある、アメリカ・ブロードウェイの最も優れた演劇とミュージカルに授与される賞なんです。

正確にはアントワネット・ペリー賞といい、ブロードウェイの名女優であり、また制作者・演出家としてブロードウェイの発展に貢献したアントワネット・ペリーの功績を称えて作られた賞なのです。

トニー賞の“トニー”は、アントワネット・ペリーの愛称で、今日ではこの名で呼ぶのが一般的になってトニー賞と呼ばれています。

トニー賞の第1回は1947年に開催され、今日では大きくストレート・プレイとミュージカル・プレイに分け、ブロードウェイで過去1年間に上演された演劇とミュージカルを対象に、それぞれに作品賞、男女優賞、演出賞などが設定され、アメリカ演劇協会の評議員をはじめ、有名俳優、演出家などの投票で選考が行われる、米国で最も権威のある演劇とミュージカルの年間賞なのです。

©Matt Crockett
2013年にトニー賞6部門を受賞した『キンキーブーツ』

トニー賞の名前の由来となったアントワネット・ペリーとは

「トニー賞の名前の由来となったアントワネット・ペリーとは、いったいどんな人物だったのでしょう?

アントワネット・ペリーは、1888年にデンバーで生まれ、若くして演劇に魅せられ、若干18歳でブロードウェイ・デビューを果たしました。

ところが、そのわずか3年後には女優業をやめ、故郷のデンバーへ帰郷し、主婦として普通の暮らしを始めます。

その後、彼女は「家事をするだけの単調な生活に甘んじるべきなのか」と自問自答を続け、「そんな生活は、自分には耐えられない」という結論に至り、彼女の夫が亡くなったのをきっかけに、演劇界に復帰しました。

女優業に復帰後は、女優業だけでなくプロデューサーや演出家としても多くの作品を世に送り出し、女性が演出した作品のロングラン記録を2005年に更新されるまで、保持していました。

また、アントワネット・ペリーは社会貢献にも積極的に携わるようになり、1939年の第2次世界大戦時には、彼女が先頭に立って団体を設立し、海外の軍事基地や病院、軍事工場等に慰問団を派遣し、戦地で戦う軍人たちを励まし続けました。

1946年にアントワネットが亡くなった時、演劇界の人々は、彼女が演劇界に注いだ熱意や愛情、そして彼女が生涯を通して社会貢献に尽くした功績を称えて、トニー賞を設立するのを決めたのでした。

このような歴史を知ると、トニー賞の‟重み”を知る事が出来ると思います。

こういう背景で設立されたからこそ、今も色褪せることなく世界中の人々の注目を集めるのだと思います。

ⒸAngela Sterling
2015年にトニー賞4部門を受賞した『パリのアメリカ人』

松竹ブロードウェイシネマ作品でも、トニー賞関連作品を公開していますので、是非ご覧頂ければと思っています。

また2022年3月11日(金)に公開する『プレゼント・ラフター』も、主演のケヴィン・クラインがトニー賞演劇主演男優賞を受賞した作品ですので、期待して頂ければと思います。

それでは、またお会いしましょう!