カバー画像:『プレゼント・ラフター』より ⒸSara Krulwich
松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。
ケヴィン・クラインが素敵すぎる!
先日、『プレゼント・ラフター』のブロードウェイ版公式Instagramを見ていたら、こんな素敵な動画を見つけました!
主演 ケヴィン・クラインのピアノ演奏!
落ち着くピアノの音色に、しっとりとした素敵な雰囲気を醸し出していて…もっと聞きたい〜!と思いました(*^^*)
ピアノの音色って良いですよね。曲調によっていろんな表情が出て、明るい気持ちになったり、気持ちも穏やかになったり。自分自身も、上手にピアノが弾けたら楽しいのになぁ…といつも思います。
ちなみに、『プレゼント・ラフター』の本編でもケヴィン・クラインによる演奏シーンが一部ありますので、ぜひお楽しみに!
さて。前回のブログでは『プレゼント・ラフター』の舞台である、イギリスの首都ロンドンについてお話をしました。
そこで少しファッションのお話が出たので、今回も引き続きファッションについてお話ししたいと思います。
『プレゼント・ラフター』の時代設定が1930-1940年代頃なので、この時代のファッションに注目します!
英国紳士(=ジェントルマン)を象徴するもの
イギリスのファッションですぐに思い浮かぶのは、英国紳士のスーツ姿ではないでしょうか? ピンと背筋を伸ばし、かっこよく着こなす様子がイメージされますよね。
ちなみにスーツの起源は16世紀のイギリスで、夕食後にラウンジでくつろぐためのジャケット「ラウンジジャケット」がはじまりだったそう。
その後少しずつスタイルが変わり、ジャケット・ベスト・パンツを同じ生地で作った「スリーピーススーツ」が流行。紳士階級の社交場やビジネスシーンなど、正装として着用されるようになってきます。
『プレゼント・ラフター』でも、主人公ギャリーや仕事仲間のヘンリーやモリスなどもスーツを着用しているシーンが多数見られますね。
また、物語にて「紳士クラブ」についてのお話があります。「紳士クラブ」とは、会員制のイギリス紳士の社交場のことです。会話などで交流を深める場以外にも乗馬やゴルフなども嗜むクラブもあったそうで、そんな社交場において身だしなみや立ち振る舞いを整えるためにスーツを着用することが象徴的でもあったようです。
ちなみに、話が少々遡りますが、現在の礼服のタキシードはタバコを吸う時のジャケット「スモーキングジャケット」が原型となっており、そのジャケットはシルクでできたガウン(室内着)が元になっているようです。
『プレゼント・ラフター』でも、ギャリーがガウンを着用する姿が印象的ですよね。まさに、シルクガウンのように見えますね!?
また、コビー・スマルダーズが演じるジョアンナが着用しているドレスは、夕方から夜間に着用される女性の正装「イヴニングドレス」のようですね。
晩餐会や演奏会、オペラやバレエの鑑賞などの場において着用され、ゴージャスで光沢のあるものが多いようです。「なるほど、だから作品を見た際にこのドレスが印象に残ったのか」とも納得しました。動くたびに光沢感が出るような美しいドレス姿を、ぜひ劇場でチェックしてみてくださいね♪
また、過去のブログで1940年代のフランスファッションについて注目した際にもお話ししましたが、1930年以降は世界恐慌の影響により、変革のある時代でもありました。女性が社会進出していくにあたり、動きやすいようスカートの丈が次第に短くなったり、パンツスーツスタイルの女性も増えていくようになります。
ギャリーの秘書、モニカや元妻のリズなども膝下丈のスカートを着用しています。女性陣の衣装には、イギリス特有のチェック柄など個性的なデザインが施されており、それがなんとも賑やかで楽しい雰囲気を演出しているようにも感じます。
ちなみに、個人的にですが、秘書モニカのコミカルな動きがとっても面白くてお気に入りです。ぜひ注目してみてください(*^^*)
いかがでしたでしょうか?
ファッションひとつでいろんなカルチャーや背景があり、とても興味深いですよね! 今回はぎゅぎゅっと抜粋してほんの一部をご紹介しましたが、まだまだ奥深い歴史がありそうです…
ぜひ、劇場でご覧になった際は『プレゼント・ラフター』のファッションにも注目して、楽しんでみてくださいね!
ではまた次回お会いしましょう!
プレゼント・ラフター
2022年3月11日(金)全国順次限定公開
──人間は、いくつになっても恋をする。 役者魂、ここにあり。
“お相手の本音、おしえますー。” ブロードウェイが熱狂した恋愛アカデミー⁉
ケヴィン・クライン、トニー賞演劇主演男優賞受賞作品!そして『アベンジャーズ』のコビー・スマルダーズ、待望のブロードウェイ・デヴュー作!
配給:松竹
©BroadwayHD/松竹
〈米国/2017/ビスタサイズ/136分/5.1ch〉日本語字幕スーパー版