カバー画像:『ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at Emerson's Bar & Grill』より ©Evgenia Eliseeva
松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。
もうすぐ春がやってくる♪
spring is coming soon!!
今週もブログ『マイブロードウェイ』を更新していきます!\\\\٩( 'ω' )و ////
よろしくお願いします♪
なんだか急に暖かく、春らしくなってきましたね。
冬用コートが要らない日も増えてきました。
春といえば、先日お花屋さんで「桃の花」を買いました。
はじめて枝付きのお花を買ってみたのですが、いざ生けてみるとなんだかお部屋がシャキッとするような新鮮な感じがします…! 桜ではないですが、お家でお花見をしているような気持ちにもなりました。
桃の花の花言葉には “私はあなたのとりこ” という意味があるそう。
この意味を知り、私はビリー・ホリデイのことを頭に思い浮かべました。彼女の曲や恋愛模様を知る方は同じことを思うのではないでしょうか?
彼女の壮絶な人生には、ジャズ歌手としての活躍と同時にあらゆる恋愛があったように思います。この体験こそ、楽曲に包み隠さず表れていて…。
前回のブログでは、ビリー・ホリデイの不屈の精神に注目しました。今回も彼女の人生から“究極の美学”とは何か、考えていきたいと思います。
歌うことで生き続けられた歌姫
ビリー・ホリデイの曲はすべて、彼女の実体験から成るもの
ビリー・ホリデイの名曲をご紹介した際にも取り上げましたが、どの曲も彼女の気持ちがありありと溢れていて、彼女の胸中を覗き見してしまったような、そんな気持ちになります。
恋人や母親に対して抱いた気持ちなど…
歌詞を追いながら彼女の実体験が脳内で再生されるようです。
例えば「Somebody's on My Mind(サムバディズ・オン・マイ・マインド)」や「Crazy He Calls Me(クレイジー・ヒー・コールズ・ミー)」※。私がはじめてこの曲を耳にした途端、思わず自分のまぶたがとろりと優しくなるような…そんな感覚になりました。
恋に恋をしているビリー・ホリデイ。煌びやかな歌声とジャズのメロディーが相まって、ロマンスが止まない様子がひしひしと伝わってきます。
※「Crazy He Calls Me(クレイジー・ヒー・コールズ・ミー)」の歌詞はボブ・ラッセル氏作詞。
しかし、ビリー・ホリデイは恋人からの暴力やギャラを搾取されるなど…悲しい恋も多くあり、そんな人やめてしまえば…なんて思う相手もしばしば。。
例えば夫ジミー・モンロー氏が服に口紅をつけて家に帰ってきて言い訳をしてくる様子から「言い訳しないで!」と歌う「Don't Explain(ドント・エクスプレイン)」。
タイトルだけ見ると怒りそのものですが、曲では「それでもあなたのことをだけを考えている。愛している」と。。
とても悔しいことだったはずなのに、ビリー・ホリデイがこうして歌にしてしまうと色っぽくなってしまうのだから・・・
続きは後編にて!
『ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at Emerson's Bar & Grill』
2023年3月10日(金)より全国順次限定公開!
── 愛に飢えても差別に負けない時代のカリスマ、ビリー・ホリデイを知らずして、人に伝わる“歌”は語れない。
史上初! トニー賞®全女優賞部門を6度受賞、アメリカの舞台エンターテイメント界において最多受賞を誇る、ブロードウェイ界の大スターで看板女優、オードラ・マクドナルドの代表作、そしてトニー賞®受賞作品!
ストーリー
時は1959年、舞台はフィラデルフィアのとある寂れたジャズクラブ。これから観客の面前で繰り広げられるのは、死を4ヶ月後に控えたビリー・ホリデイによる最後のパフォーマンスである。本作は、10曲を超える楽曲の数々に、辛辣で時にユーモラスな回想を交えながら、歌姫の姿とその音楽的世界観を魅力的に描き出していく。ニューオーリンズのカフェ・ブラジルで有観客上演された舞台を収録した「レディ・デイ・アット・エマーソンズ・バー&グリル」。6度のトニー賞に輝くオードラ・マクドナルドがジャズ界の伝説的な歌姫に扮し、歴史に残るパワフルなパフォーマンスを披露する。
トニー賞® 演劇主演女優賞(2014年)オードラ・マクドナルド
トニー賞® 演劇音響デザイン賞(2014年)スティーヴ・キャニオン・ケネディ
配給:松竹 ©BroadwayHD/松竹
〈米国/2016/ビスタサイズ/90分/5.1ch〉日本語字幕スーパー版