こんにちは。 松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員Hanaです。今回からは『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』に注目していきます。今回は本作の企画・制作と出演もしている、テッド・ダイクストラさんとリチャード・グリーンブラットさんについて。
カバー画像:『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』より©Lydia Pawelka

松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。

前回のブログはこちら

前回のブログでは、『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』について、本作の歴史をご紹介しました。30年前の初演からチケット完売回続出の人気作だった本作。数々の偉業を達成してきたことが分かりました。
私と同じく、本作もアラサーですね〜。

今回は本作の企画・制作から出演もしている、テッド・ダイクストラさんとリチャード・グリーンブラットさんのおふたりに注目します。

余談ですが…先日コメダ珈琲に行った際、BGMで「チェンバロ協奏曲 第1番 ニ短調 第1楽章」が流れてきて、ハッ!とミーアキャットのようになりました。

テッド・ダイクストラ

画像: テッド・ダイクストラ

『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』ではテッド自身はもちろん、ちょっとクセのある女性のピアノの先生や、リチャードの母親なども演じたテッド・ダイクストラさん。

彼は15歳の時、カナダのエドモントンでプロの俳優として初舞台を踏みました。以後、国内の様々な舞台に主演しています。しかしそれだけではなく、受賞歴のある舞台の演出をカナダ各地で手掛け、さらにアニメ作品の声優としての出演実績も数多くあります。

テッド・ダイクストラさんはこれまでドラ・メイヴァー・ムーア賞6度受賞をはじめ、ジェミニ賞、ロバート・メリット賞、スターリング賞、チャルマーズ賞を受賞。また、多くの賞にノミネートされています。このことからも、優れた演技、演出、作曲、脚本、プロデュース力が多くの人に評価されてきたことが分かりますね。

私は本作での演技しか拝見したことがないのですが、もう…すごいです。一番驚いたのは、序盤にちょっとクセのある女性のピアノの先生を演じている時です。

さっきまでテッドとして舞台にいたのに、気づいたら女性に見えているんです。(一度も舞台からは捌けていなかったと思います。)その演技の切り替わりの自然さに、じわじわと遅れて気づいた時には鳥肌が立ちました。「あれ、今この人を女性として見ているけど、さっきまでテッドだったじゃん!」と。

もちろん本作中でのテッドというキャラクターも私は好きです。ちょっと真面目な感じのキャラクターなのかな、と思いました。ピアノコンクールでも泣かずに演奏できるし、目指した音楽学校は「完璧に弾くこと」を目的としているような音楽学校でしたから。

リチャード・グリーンブラット

画像: リチャード・グリーンブラット

リチャード・グリーンブラットさんも、本作でリチャード自身はもちろん、これまたクセのある先生達や、ピアノ教室に通う主婦も演じていたような…。本当に幅広くいろんな人を演じています。しかも「いるいるこういう人!」という“他人の癖”の見せ方がとっても上手なんです(これはテッド・ダイクストラさんもですね)。

リチャード・グリーンブラットさんも多彩な方で、俳優、演出家、脚本家、音楽家でもあります。そしてプロの演劇人としての活動期間は46年におよびます! 舞台だけでなく、長編映画やテレビ番組、ラジオ番組などにも出演されています。

脚本家としては多くの作品を単独・共同執筆するとともに自ら出演した作品も多くあります。画期的で受賞歴も多い児童劇の初演版演出も多数手掛けていました。さらに、カナダの主要な演劇教育機関にて演技、演出、作劇の指導を行っています。

彼自身の受賞歴も多くあり、俳優、演出家、プロデューサーとしてドラ・メイヴァー・ムーア賞を多数受賞したほか、チャルマーズ賞のカナディアン・プレイライティング賞部門にも複数回輝いています。

本作の演技で私が印象に残っているのは、子供の時のリチャードの演技です。テッドと同じく、気づいたら子供になっているんですよ。衣装も何も変わっていないのに! ほんと…気づいたらテッドは女性のピアノの先生に、そしてリチャードは子供になってます。アハ体験みたいに。

ちなみに、リチャードは無邪気で自由でいたい性格なのかな、と思いました。例えばピアノコンクールで楽譜を落として号泣し「もう弾けない!ママ!」と喚いたり、ジャズの道に進もうとしたり…。ピアノの経験がある父親の影響も少しあるのかな〜なんて思います。劇中では「僕に二度と指導するな!」と反発もしてたので。

二人の演技はまさに百面相

本作の感想やおふたりの演技について話始めると止まらないので、今回はこのへんで…。ちなみに、本作はふたりの個人的な体験を作品に反映させているそうです。実体験に基づいているから、あんなに自然にコロコロと、いろんな人を演じ分けられるんですかね…。

ぜひ、おふたりの演技も、「あるある!」とか「いるいるそんな人!」という共感も、ふふっと笑えるユーモア溢れるお話も楽しんでいただきたいです!

それではまた次回。

松竹ブロードウェイシネマ『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』2024年3月22日(金)より公開

『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』
2024年3月22日(金)より全国順次限定公開!

画像: 『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』予告編 youtu.be

『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』予告編

youtu.be

上演回数4000回!
米国、最多制作演劇作品トップ10入りを果たし、 “カナダ演劇界のレジェンド”と言われるテッド・ダイクストラとリチャード・グリーンブラットが放つ、ツアー全公演完売を誇る、グローバル・ヒットメーカー・ショー開幕!

ストーリー

強引な親に風変わりな教師、何時間にもおよぶ反復練習、舞台恐怖症、ライバルや試験の重圧、そして偉大なピアニストになるという夢──ピアノ漬けの日々を送るなか、テッドとリチャードは“ピアノオタク”になっていく。

成長するにつれ、2人は“とても上手”と“偉大”との差を痛感し、コンサートに引っ張りだこのスターにはなれないのではないかと、身の程を思い知らされることに。とはいえ、2人がこの界隈で1、2を争うピアニストかもしれないこと自体、祝福する価値あり!

『ピアノ』(原題:2 Pianos 4 Hands)は、ピアノのレッスンに付き物のユーモラスなあれこれや、いずれ来る夢を手放す瞬間の喪失感を描く。

(2 Pianos 4 Hands 公式ホームページより)

配給:松竹 ©BroadwayHD/松竹
〈カナダ/2013/ビスタサイズ/114分/5.1ch〉 日本語字幕スーパー版

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