こんにちは! 松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員Hanaです。今回は、『ホリデイ・イン』でジム役を演じた、ブライス・ピンカムさんについてお話しします。
カバー画像:ⒸJenny Anderson

松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。

前回のブログはこちら

前回は『ホリデイ・イン』でジム役を演じるブライス・ピンカムさんについて、彼のブロードウェイ参加作品の多さをご紹介しました。そしてその中で、『Little Shop of Horrors』という作品のお話もしましたね。

今回は、ブライス・ピンカムさんがオリジナル・キャスト(モンティ・ナヴァーロ役)として、トニー賞のミュージカル主演男優賞とグラミー賞にノミネートされたブロードウェイ作品『紳士のための愛と殺人の手引き』(2013)についてお話ししていきます!

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『紳士のための愛と殺人の手引き』

長い歴史のある物語

ブライス・ピンカムさんが参加したこの作品が、ブロードウェイのミュージカルで公演されたのは2013年からのことですが、この物語にはもっとずっと長い歴史があります。

原作小説はイギリスの作家ロイ・ホーニマンが1907年に執筆した小説「イズリエル・ランク:ある犯罪者の自伝」と言われています。

今が2023年、小説が1907年に執筆されたといことは……110年以上前から本当に長い間、多くの人に親しまれてきた物語なんですね!

1949年には映画化もされています。その時のタイトルは『優しい心と冠』(原題:Kind Hearts and Coronets)だったそうです。日本未公開で、少し探したところ動画配信サービスなどでも観れなさそうなのが少し残念です…。

また、ブロードウェイだけでなく日本でも2017年に舞台化されています。この時には市村正親さんが1人8役を演じる(!?)ということでも話題になりました。

どんな物語なのか?

タイトルだけ見ると、多くの人間の思惑が絡み合い緊張感溢れるサスペンスなのかな…とか、愛に飢えた男が人を殺めてしまう悲しい物語なのかな…とか思うのですが…。抱腹絶倒のミュージカル・コメディなんです!

主人公は優しい母を突然亡くしどん底のモンティ・ナヴァーロ。そこに、亡き母の古い友人であるミス・シングルがやってきて

「モンティの母は実は大富豪の貴族『ダイスクイス・ファミリー』の血を引いており、モンティにも爵位継承権がある」

と伝えられます。とは言っても、モンティは8番目の爵位継承権でした。そしてここでモンティは決意します。

「現伯爵と、自分より前に爵位継承権を持つ7人を抹殺して…、自分が伯爵になり莫大な財産と城をこの手に!」

この発想が出てくる時点で、私はだいぶ可笑しくて笑ってしまうのですが、さらに8人の殺人方法が「奇妙キテレツであまりにもバカバカしい」などとレビューもされており、とにかく面白いのです。

閑話休題。こうしてモンティはついに!全員をあの世へ送ることに成功するのですが、最後の殺人で捕まり投獄されてしまいます。フィービーとシベラが愛しのモンティを救おうと彼の無実を証明するのだが……。

と、いうのがこの物語のあらすじです。

画像: 画像右がブライス・ピンカムさんです

画像右がブライス・ピンカムさんです

ブライス・ピンカムさんは、『ホリデイ・イン』では自分の夢である田舎での暮らしのために努力し、リンダとも仲を深めていくジム役を演じています。

私は『ホリデイ・イン』で初めてブライス・ピンカムさんのことを知ったので、私の中での彼の印象はジムの印象に引っ張られていて、自分に正直で愚直な青年のイメージです。

しかし『紳士のための愛と殺人の手引き』では次々にキテレツな方法で8人を殺める役を演じているなんて…! と少し驚きもあります。もしできるのなら、『紳士のための愛と殺人の手引き』も是非観てみたいですね。

ということで、また次回のブログでお会いしましょう!

松竹ブロードウェイシネマ『ホリデイ・イン』2023年10月6日(金)公開

『ホリデイ・イン』
2023年10月6日(金)より全国順次限定公開!

画像: 『ホリデイ・イン』 youtu.be

『ホリデイ・イン』

youtu.be

努力は絶対に裏切らない、サクセス&ラブ・ストーリー!
夢をとるか、愛する人を選ぶか、ジム、リンダ、テッドの恋の行方はいかに!?

ストーリー
舞台俳優のジムは、アメリカのショービジネスを引退し、エンターテイメントの街からコネチカット州の農場への移住を決意する。以前の生活とは一変しているところに、多才で活動的な農場の元オーナーの娘であるリンダと出会う。

そこで、農場の家をホテルに改築し、感謝祭、独立記念日、バレンタインデー、クリスマスなど、祝い事の度にショーを披露することを思いつき、ゴージャスな催し物を展開していく。

やがて、ジムとリンダの間に特別な感情が芽生えるが、ジムの親友であるテッドが現れ、テッドのダンスパートナーとして、リンダへハリウッド行きの話を持ち掛けてしまう。

「愛」と「夢」の選択、果たしてどちらが選ばれるのか!?

上映劇場はこちら

配給:松竹 ©BroadwayHD/松竹
〈米国/2017/16:9/122分/5.1ch〉 日本語字幕スーパー版

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