カバー画像:ブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』より ©Carol Rosegg
松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。
人間離れした美しさと眩しすぎる眼差しで世の女性を虜に
「レゴラスとアラゴルンどっち派?」
いま振り返ってみると小学5年生の女の子にしては、少々おませな会話だったと思います。ハリウッド大作「ロード・オブ・ザ・リング」(2001)の人気ぶりは、当時私が住んでいた田舎町にもしっかりと届いており、同じクラスの気の合う仲間とよく作品について語り合っていました。
レゴラスとアラゴルンは、本作に登場するキャラクターです。金髪でスマートな弓の名手・エルフのレゴラスと、ダンディで男らしい剣の達人・人間のアラゴルン…。その後の私の人生が大きく変わる訳ではないのに、あまりにも突然問われたために、究極の選択を強いられているかのように思いました。
エルフにドワーフにドラゴン…!ファンタジー好きな私は、その世界観にたちまち夢中になり、当時描いていた自作の漫画に指輪物語のエッセンスを織り交ぜていたことも記憶しています(笑)
そして何より、オーランド・ブルームという俳優に出会うきっかけの作品となりました。
その姿をひと目見て「なんて美しい人なんだ…」と心奪われ、この人物は一体何者なのか?と彼について調べ狂った女子はきっと私だけではないはず。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」(2003)や「トロイ」(2004)など、数々のヒット作にも出演し、一躍人気俳優へ。壮大なストーリーの中で存在感を放つオーランド・ブルームに、夢見がちな田舎娘でさえも確かな魅力を感じていたと思います。
なぜ世の女性を虜にするのか?
私の個人的な見解になりますが、彼の“苦しみながらひた向きに愛する姿”に、強く心惹かれるのではないか、と思います。
如何なる状況でも、自分の信念を貫き、真っ直ぐ突き進む。紳士的で強い男性でありながら、どこか思い悩んでいる様子に影を感じ、いっそう魅力的に映ります。
そして何より、時に悲しく、時に鋭い、真っ直ぐな彼の眼差し。「目は口ほどに物を言う」ということわざ通り、強い信念を感じるオーランド・ブルームの眼差しこそ、世の女性の心を鷲掴みにする最大の魅力だ、と私は思います。
カッコ良いだけが魅力じゃない 1人の男性のリアルを演じる
ブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』でも、熱い眼差しはもちろん健在です。
誰もが知るであろうシェイクスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」。オーランド・ブルームは、本作にて叶わぬ恋に翻弄する、現代版のロミオを熱演しています。
バイクに乗って颯爽と現れ、男らしくヘルメットを外すロミオ。そのあまりにも完璧すぎる登場に、一瞬にして場の空気を変えてしまいます。その姿に私は、幼少期に初めてレゴラスに出会ったときの衝撃を思い出させる、圧倒的美しさを感じました。
しかし、本作では、カッコ良いだけでありません。
本能剥き出しに荒々しく敵陣と闘う姿。瞳に涙を浮かべながら素直に自身の想いを叫ぶ姿。ジュリエットへの愛の深さ故に、自分自身を見失うロミオは誰にも止められません。
そんなロミオの姿は、人を愛したいという人間の欲望そのもの。オーランド・ブルームの情熱的な演技に、恋は盲目とはまさにこのことだと気付かされます。ロミオという人物を通し、1人の男性の苦悩と愛をリアルに演じています。
もちろん、ロミオとジュリエットの掛け合いも本作の見どころです。どちらの方がより愛しているか、塗り替えるかのように台詞が飛び交い、約2時間という限られた時間の中で永遠の愛を語ります。
劇中の台詞には、現代人にはロマンチックすぎるであろう素敵な言葉がたくさんあります。オーランド・ブルームの真っ直ぐな眼差しで語られると、ときめかない女性はいないはず。
舞台だからこそ見て取れる役者の息遣いや視線は、映画では感じることができない魅力だと、私は思います。
その魅力をぜひ松竹ブロードウェイシネマ・オンデマンド で体験してみてください。
ブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』で、きっとあなたもオーランド・ブルームの新たな魅力に出会えるに違いないでしょう。
ではまた次回お会いしましょう!