こんにちは!松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員のYuriです。ブロードウェイミュージカル初心者の私が、ミュージカルや演劇の素晴らしさについて気ままに発信!今回は、“世界最高の倍音”と称賛され続けるロックの女王ジャニス・ジョプリンについて注目。ロックとは何か?彼女が音楽界にもたらしたものとは一体?彼女に影響を受けたミュージシャンたちとあわせてお届けしていきます。
カバー画像『ジャニス・ジョプリン』より ※日本初公開写真 ©Jason Niedle

松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。

弱い私に力をくれるロックの神様たち

突然ですが、みなさんは自分の心に掲げているロックスターはいますか?

クイーン、ザ・ローリング・ストーンズ、AC/DC、メタリカ、エアロスミス、Green Dayなど、これまでに世界各国からモンスターバンドが誕生し、数々のロックスターたちが音楽シーンを座巻しました。

ジミ・ヘンドリックスにミック・ジャガー、スティーヴン・タイラーやフレディー・マーキュリー、稲葉浩志(突然の日本人アーティスト登場ですが、筆者はB'zの大ファンなのです)などその存在はとにかく偉大。

私は、元気を出したいとき、嫌なことを忘れたいときにロックの神様たちに力を借ります。自分の背中を後押ししてくれて、強い力をくれるロックは私にとって精神安定剤のような存在です。

私と同じように、これまでロックに助けられた人はたくさん居ると思います。そんな方にぜひ知っていただきたいロックスターがいます。それは、ジャニス・ジョプリンです。

ご存知の方も多いと思いますが、ジャニス・ジョプリンは、1960年代の音楽シーンを座巻した伝説のロッククイーン。“世界最高の倍音”という異名を持つ彼女の歌声や圧巻のライブステージは唯一無二と称され、当時爆発的な人気を得ていました。

彼女について語る中で忘れてはならないのが、1967年にカリフォルニア・モンタレーで開催された「モンタレー・ポップ・フェスティバル」です。ロックはもちろん、ブルースやフォークなどさまざまなスタイルのミュージシャンが出演した、現在の野外フェスの原点となった音楽フェスです。

ジャニス以外にも、ジミ・ヘンドリックスやサイモン&ガーファンクルなど有名アーティストが続々と登場。そこで彼女が披露したステージはまさに神がかっており、その伝説は今もなお音楽ファンの間で語り継がれています。

webで関連動画をいくつか見直しました。本当に圧巻です。口をあんぐりと開けて聴き入ってしまい、ソウルフルでロックなパフォーマンスに思わず涙が出そうになります。

彼女のステージを見る観客たちの表情とまったく同じ顔をしている自分に気付き(笑)、時代は変わっても人々の心を動かすものは変わらない力があるものだと再認識しました。

また、彼女は「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」及び「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」にも選出され、激戦の音楽業界の中で名だたる地位を築きました。

魂の叫びのような彼女のスタイルは、とにかくハードロック。誰よりもロックであり続け、誰よりもブルースに浸る彼女独自のスタイルに多くのファンが魅了され、今でも数多くのアーティストに多大なる影響を与え続けています。

今回は、そんな彼女に影響を受けたアーティストたちをご紹介していきたいと思います!

世界中で巻き起こるジャニス・ジョプリンの再来

ジャニスに影響を受けたアーティストは、有名なミュージシャンはもちろん若きアーティストたちまで多岐に渡ります。

「愛は哀しくて」や「ヒーロー」などで有名なボニー・タイラーや、ジャニスと同様に「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」に選出されているスティーヴィー・ニックス、2016年に19歳の若き天才シンガーとしてデビューを飾ったオーストリア出身のシンガーソングライター グレイスなど数え切れないほど。

彼女たちのスタイルは、ジャニスさながらの力強さがあり、強さの中にも漂う哀愁感がなんとも彼女と重なるような印象があります。もちろん、それぞれの個性もありますが、魂で歌うスタイルはこれぞアーティストと思わせる力があります。

また、ジャニスのスタイルに影響を受けるだけでなく、楽曲のカバーやステージでパフォーマンスをするアーティストも続々と登場。

2017年にこの世を去ってしまったアメリカのギタリスト兼シンガーソングライターのクリス・コーネルは、アルバム「ノー・ワン・シングス・ライク・ユー・エニモア」をにてジャニスの曲をカバー。

そしてジャニスの再来と称されたイギリスのR&Bシンガー ジョス・ストーンも2005年のグラミー賞にてジャニス・ジョプリンへのトリビュート・パフォーマンスを披露したことでも話題となりましたね。

また、彼女の代表曲のひとつである「Move over」は、 日本の音楽ユニットGLIM SPANKYが2014年にカバーしたことでも話題となりました。一度耳にしたことがある方も多いと思います。(水原希子がノリノリで踊るSUZUKIのワゴンRスティングレーのCM曲でした)

実は、悲しいことにこの「Move over」が挿入されている彼女の傑作アルバム「Pearl」は、彼女の死後に発表されたもの。そう、彼女はなんと27歳という若さでこの世を去ってしまった伝説のシンガーなのです。1970年のことでした。

一体なぜ…?
彼女の生い立ちや苦悩については、ぜひこちらのアニキ・ブログを読んでみてくださいね↓

そんな彼女の圧巻ステージ、ぜひ体験してみたいですよね?なんとこの夏日本の映画館で蘇るのです!

ミュージカル・ショー『ジャニス・ジョプリン』は、シンガーソングライターメアリー・ブリジット・デイヴィスがジャニス役を務めた作品で、本作はトニー賞®ミュージカル部門最優秀女優賞にノミネートをされた他、42賞以上の数々のアワードで受賞・ノミネートされたまさに掟破りのステージとなっています。

ちょっと早めに本作を観させていただいたのですが、そのステージには確実にジャニス・ジョプリンの魂がありました。彼女はもうこの世には居ませんが、彼女の音楽が生き続ける限り、いつでもどこでも彼女は戻って来てくれるものだ、と感じました。

画像: 『ジャニス・ジョプリン』より ※日本初公開写真 ©Jason Niedle

『ジャニス・ジョプリン』より ※日本初公開写真

©Jason Niedle

もし彼女が今この世に生きていたら、どんなパワーでこの日常から脱却させてくれるだろう。こんな時代だからこそ、魂を鼓舞してくれるロックとこの世を嘆いてくれるブルースが必要だと、私は思います!

「今年の夏もフェスはおあずけか…」と嘆いているアナタ!(私もです!!)2021年7月2日(金)より全国順次公開の『ジャニス・ジョプリン』を観て映画館でフェス体験をしてみませんか?

彼女のロックンロール魂は、あなたの心に火を付けるに違いありません。

ではまた次回お会いしましょう!

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