カバー画像:『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』より©Rick O'Brien
松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。
前回のブログはこちら
前回のブログでは「ピアノは楽器の王様」と言われている理由を少し探ってみました。すると、ピアノの豊かな表現力がその理由のひとつとして挙げられていました。
そもそもピアノの原型は「チェンバロ コル ピアノ エ フォルテ」という楽器で、「チェンバロよりも音の強弱を表現できるように」という想いから作られたことを考えると、その後もピアノが表現の幅をどんどん広げていったことは自然な事だったのかもしれませんね。
しかし! 表現力だけが理由で「ピアノは楽器の王様」と言われているわけではないみたいです。
ピアノは楽器の王様、その理由後編
ピアノはどこにでも“いる”
ピアノが楽器の王様と言われる理由の一つに、どんな音楽ジャンルにもピアノが“いる”ことが挙げられます。確かに、クラシックだけでなくジャズやポップスなど、どんなジャンルの音楽にもだいたいピアノっていますよね。
それに音楽のジャンルだけではなく、場所に注目してもピアノって結構“いる”と思います。例えばおうちにピアノがある人もいます※し、学校や公民館や体育館、ホールなど、人が集まる場所にはピアノって結構ありますよね。
※日本のピアノ家庭普及率は約25%と言われており、世界的にみても高い所有率です。
ここ数年ではストリートピアノも増えています。街中などにピアノが置いてあり「どなたでもご自由に演奏してください」というものです。駅、空港、役所、道の駅、ショッピングセンター、美術館、水族館、お寺などなど……。本当にいろんなところに設置してあります。
ストリートピアノの思い出
余談ですが、私が学生の頃アルバイトをしていたカフェにも、誰でも演奏できるピアノがあり、そこでの忘れられない思い出があります。
ピアノ設置後から、毎日1人で楽譜を持ってやってくるご年配の方がいらっしゃいました。はじめは指1本で1音ずつ音を出していたのですが、こつこつといつも30分ほど練習をしていて、気がつけばいつの間にか片手で難なく演奏できるようになっていました。
私は結局1度もお声がけせずにそっと見守るばかりでしたが、年齢関係なく新しいことに挑戦してみるのは素晴らしいことだな、とその時強く思ったのを覚えています。
ピアノがどこにでも“いる”ことと関連して、その親しみやすさ(?)も、もしかしたら「ピアノは楽器の王様」と言われる理由のひとつかもしれませんね。
ピアノは一度にたくさんの音を出せる
さて、「ピアノは楽器の王様」と呼ばれる理由の最後にお話しするのは、一度に出せる音が多いことです。これによって、ピアノは和音を弾くことができます。
和音と聞くと、私なんかは3音の重なり程度(ドミソとか)かな…なんて思うのですが、ピアノが一度に出せる音はもっと多いのです。鍵盤とそれを押せる指の数だけ音を出すことができます。
この特徴を活かして、1台のピアノを2人で演奏する連弾や、2台のピアノを2人で演奏する2台ピアノなど…。いろいろな演奏方法がありますね。
また余談ですが「2台ピアノ」といえば、私にとってはドラマ「のだめカンタービレ」で演奏された「2台のピアノのためのソナタ」が印象的です。この曲、『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』でも演奏されるのでお楽しみに!
『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』楽曲一覧はこちら
「2台のピアノのためのソナタ」は「4手のピアノソナタ」と表記しています。
ピアノ…弾けるとかっこいいですよね
「ピアノは楽器の王様」と呼ばれる理由を探ってきましたがその中で、豊かな表現力を持つピアノが、いろんな音楽ジャンルで、さまざまな場所で、多くの人に愛されているんだなあ、と感じました。
と同時に、ピアノが弾けたらかっこいいなあ、1曲でも演奏できたら楽しいんだろうな…と思うようになってきました! 次回からは、ピアノを弾けるようになるにはどうしたらいいか、少しお話ししたいと思います。
松竹ブロードウェイシネマ『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』2024年3月22日(金)より公開
『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』
2024年3月22日(金)より全国順次限定公開!
上演回数4000回!
米国、最多制作演劇作品トップ10入りを果たし、 “カナダ演劇界のレジェンド”と言われるテッド・ダイクストラとリチャード・グリーンブラットが放つ、ツアー全公演完売を誇る、グローバル・ヒットメーカー・ショー開幕!
ストーリー
強引な親に風変わりな教師、何時間にもおよぶ反復練習、舞台恐怖症、ライバルや試験の重圧、そして偉大なピアニストになるという夢──ピアノ漬けの日々を送るなか、テッドとリチャードは“ピアノオタク”になっていく。
成長するにつれ、2人は“とても上手”と“偉大”との差を痛感し、コンサートに引っ張りだこのスターにはなれないのではないかと、身の程を思い知らされることに。とはいえ、2人がこの界隈で1、2を争うピアニストかもしれないこと自体、祝福する価値あり!
『ピアノ』(原題:2 Pianos 4 Hands)は、ピアノのレッスンに付き物のユーモラスなあれこれや、いずれ来る夢を手放す瞬間の喪失感を描く。
(2 Pianos 4 Hands 公式ホームページより)
配給:松竹 ©BroadwayHD/松竹
〈カナダ/2013/ビスタサイズ/114分/5.1ch〉 日本語字幕スーパー版