カバー画像:『プレゼント・ラフター』より ⒸSara Krulwich
松竹ブロードウェイシネマ新人女子部員ブログ『マイブロードウェイ』。洋楽・ミュージカル映画好きなアラサー女子がミュージカルについて気ままにおしゃべり。歌やダンス、演技や衣装などなど…心躍るミュージカルの世界に没頭していきます。
モリッツ・フォン・スチュエルプナゲルさんのすごいところ(続き)
『プレゼント・ラフター』舞台版演出を務めたアメリカの舞台演出家、モリッツ・フォン・スチュエルプナゲルさんについてお話してします。前半に引き続き、まずはこれまでのご経歴について注目です!
2015年に手掛けたブロードウェイの舞台『ハンド・トゥー・ゴッド』においてトニー賞5部門にノミネート。その後ロンドンでのウエストエンド版においても演出を手掛け、ローレンス・オリヴィエ賞最優秀コメディー賞にノミネートを果たしました。
そして2017年。『プレゼント・ラフター』においてトニー賞演劇リバイバル賞にノミネート!その後、ブロードウェイの初演となる『ベルナール/ハムレット』を演出するなど携わった舞台作品は10作品以上。輝かしいご経歴と実績をお持ちでいらっしゃいます…! 今後のご活躍に目が離せません!
では、ここからはモリッツ・フォン・スチュエルプナゲルさんが手掛けた『プレゼント・ラフター』にて、私が特に面白い!と感じた演出についてお話したいと思います(*^^*)
奥行きを感じる空間作り! 巧妙な仕掛けに笑いも増幅
その演出のポイントとはズバリこちらです!
- 電話
- 空き部屋
- ケヴィン・クラインの演技
ストーリーは主人公ギャリーの自宅で展開されるのですが、どこからともなく現れるちょっと可笑しな人々をうまくかわす!?ために、あらゆる手段が使われます。それが「電話」と「空き部屋」なのです。
あまりたくさんはお話できませんが、この2点を使うことによって物語のハラハラドキドキ感と面白さが増しているように私は感じました。暗号のようなメッセージもあり…それがなんとも面白いのです!
また、主演のケヴィン・クラインのダイナミックでコミカルな動きもユーモア満載で素敵です。アドリブかと思わせるくらいの予想不能な演技や動きに観客の笑い声が何度もあがり、会場は大盛り上がりです(ぜひ予告編↓もご覧ください)
ケヴィン・クラインも素晴らしいですが、『プレゼント・ラフター』は全員がエンターテイナーという感じが印象的で、キャラクターの個性を引き出しているのがスバリ演出の力なのだとも思います。ぜひ劇場で注目していただだき、お楽しみくださいね(*^^*)♪
ではまた次回お会いしましょう!
プレゼント・ラフター
2022年3月11日(金)全国順次限定公開
──人間は、いくつになっても恋をする。 役者魂、ここにあり。
ケヴィン・クライン、トニー賞演劇主演男優賞受賞作品!そして『アベンジャーズ』のコビー・スマルダーズ、待望のブロードウェイ・デヴュー作!
<ストーリー>
“お相手の本音、おしえますー。” ブロードウェイが熱狂した恋愛アカデミー⁉
舞台は1900年代前半、『キンキーブーツ』誕生の地イギリス・ロンドン。主人公ギャリーはミドルエイジの大人気喜劇役者。腐れ縁の(元?)妻、自分の事を親よりも知っている秘書、恋仲の女流作家と、ギャリーに好意を持つ男性作家に若い女性―。今日も個性的な面々に囲まれながら、本心を言い出せないギャリー。果たして、ギャリーは最後まで“プレゼント・ラフター(今の笑い)”を演じきることが出来るのか!?
配給:松竹
©BroadwayHD/松竹
〈米国/2017/ビスタサイズ/136分/5.1ch〉日本語字幕スーパー版