人生という旅路に、本物の愛がある。
歴史にのこるアカデミー賞®️受賞映画、名作恋愛ミュージカルを舞台化!トニー賞®︎に輝くブロードウェイ・プロダクションとキャストが贈る、最上級ブリティッシュ・エンタテインメント!
最高峰のバレエダンサーたちが繰り広げる、ベスト・オブ・ザ・ベストな“無敵恋愛ミュージカル”!
『パリのアメリカ人』は、アメリカのミュージカル映画史上に君臨する「巴里のアメリカ人」(1951年)の舞台版である。映画は、豪快なタップダンスが魅力のジーン・ケリー主演作であり、当時のアカデミー賞で8部門ノミネート中、作品賞の他に最多で6部門を受賞している名作だ。
ミュージカル舞台版『パリのアメリカ人』は、2015年のブロードウェイにて、トニー賞12部門ノミネート中最多4部門を獲得した。本作は、ブロードウェイ・プロダクションとキャストによる、2018年のウェストエンド公演(Dominion Theatre)を特別に撮影した作品である。
ストーリー
主人公ジェリー・マリガン(ロバート・フェアチャイルド)は、アメリカ人の退役軍人。戦争が終結し、多くの希望やチャンスに満ちあふれたパリで、画家を目指している。ジェリーが若く美しいダンサー、リズ(リャーン・コープ)と運命的な出会いを果たすと、終戦後のパリの街並みを背景に、芸術や友情、恋をめぐる官能的かつ現代的なロマンスが展開する。
舞台は1945年のフランスはパリ。時代背景もあり、男女の複雑な恋愛模様に夢と友情が絡み、“真実の愛”に希望を託して飛び立とうとする物語である。
愛だけでは生きていけないと決心する女と、それを引き留める男──。それぞれの役のキャラクター性が深く描かれていて、涙なくしては観る事の出来ない「逸品」の群像劇に仕上がっている。
もう1つの主役は、何と言っても「バレエ」である。ここで特筆すべきは、主演ジェリー役のロバート・フェアチャイルドであろう。彼は、あの有名なニューヨーク・シティ・バレエ団でプリンシパルの経歴を持つ、本物のバレエダンサーなのである。
プリンシパルの王座通り、主役が相応しい活躍である。どこかジーン・ケリーにも相通じるアクロバティックな踊りに小粋な演技力も備わっている様は、前途のミハイル・バリシニコフを彷彿とさせる。
ヒロインであるリズ役のリャーン・コープも、かの英国ロイヤル・バレエ団で鍛え上げたトップ級のバレリーナである上にコケティッシュな魅力で舞台女優としても引けを取らない。歌唱力と演技力を備えた本物のバレエダンサーのミュージカルは、贅沢過ぎるほど面白い。
楽曲は「アメリカ音楽の父」とも呼ばれる作曲家ジョージ・ガーシュウィンと、兄で作詞家のアイラ・ガーシュウィンが手がけている。ジョージ・ガーシュウィンの強みは何と言っても、万人が受け入れやすい現代的音楽と古典的な音楽を自由自在に操れるところであろう。劇中でも思わず口ずさんでしまう名曲ばかりだ。ガーシュウィン兄弟なくして『パリのアメリカ人』は存在しない。
演出・振付(舞台版)のクリストファー・ウィールドンにも拍手をおくりたい。自身もバレエダンサーの経歴を持つ彼は、その天才的な振付技術から振付家としても名立たるバレエ団の秀作舞台を世に送り出している。繊細さと大胆さを兼ね備えた本作の振付は圧巻である。
そして、ディズニー版「アラジン」等でも著名なボブ・クローリー(装置・衣装デザイン)のセットにも注目してほしい。客席の位置から舞台裏を再現し、舞台オーケストラのシーンで指揮者を正面から捉える裏技や、街の様子や屋内などを鮮やかに表現するセットは必見だ。
バレエとミュージカル、そして伝統と新鋭の融合、そこに加わる人を惹きつけるドラマ。『パリのアメリカ人』が恋愛ミュージカルとして鬼に金棒な理由、それは、自分が作った人生のフレームから外れることを許してくれる寛大さが、この舞台にはあるからだ。『パリのアメリカ人』と言う名の列車で、是非、オリジナルの旅をエンジョイしていただきたい。
予告編
公開日
2021年10月15日(金)より全国順次限定公開!
上映劇場
[東京]東劇/[大阪]なんばパークスシネマ/[名古屋]ミッドランドスクエア シネマ 他
※上映劇場の詳細につきましては、下記よりご確認ください!
https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=AAIP
キャスト
ジェリー・マリガン役:ロバート・フェアチャイルド
リズ・ダッサン役:リャーン・コープ
アンリ・ボーレル役:ハイドゥン・オークリー
マイロ・ダヴェンポート役:ゾーイ・レイニー
アダム・ホックバーグ役:デイヴィッド・シードン=ヤング
マダム・ボーレル役:ジェーン・アッシャー
スタッフ
作曲&作詞:ジョージ・ガーシュウィン&アイラ・ガーシュウィン
台本:クレイグ・ルーカス(原案:ミュージカル映画「巴里のアメリカ人」)
キャスティング:ジェームズ・オレンジ
装置・衣装デザイン:ボブ・クローリー
照明デザイン:ナターシャ・カッツ
音響デザイン:ジョン・ウェストン
プロジェクションデザイン:59プロダクションズ
ミュージカルスコア・編曲&スーパーバイザー:ロブ・フィッシャー
音楽スーパーバイザー:トッド・エリソン
オーケストレーション:クリストファー・オースティン、ビル・エリオット
ダンス・アレンジメント:サム・デイヴィス
音楽監督:ジョン・リグビー
エグゼクティブプロデューサー:ティム・スミス、ジェームズ・スウォーブリック、フィル・ハント、コンプトン・ロス、ジョナサン・フューアー、ジェームズ・スコット、ボニー・コムリー、スチュアート・F・レーン
舞台版プロデューサー:スチュアート・オーケン、ヴァン・カプラン、ロイ・ファーマン、マイケル・マケイブ、ジョシュア・アンドリューズ
スペシャルアレンジメント:エレファント・アイ・シアトリカル、ピッツバーグ・シビック・ライト・オペラ、シャトレ座
プロデューサー:ジョシュア・アンドリューズ、スチュアート・オーケン、オースティン・ショウ
映画版監督:ロス・マッギボン
演出・振付:クリストファー・ウィールドン
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©BroadwayHD/松竹
〈英国/2018/ビスタサイズ/139分/5.1ch〉日本語字幕スーパー版