「語り継がれた、世紀の悲恋物語」アカデミー賞・トニー賞 W受賞、映画界・演劇界を制覇した・ケヴィン・クライン主演ブロードウェイ中が沸いた“奇跡の舞台”が遂にスクリーンで開幕!!

画像: ©Joseph Sinnott,Thirteen/WNET ©Carol Rosegg
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“愛する上で、「中身」と「外見」、どちらが大切ですか?”叶わぬ恋だから、ささえていたいー。

ストーリー

フランス軍隊に所属し、繊細な詩を綴り、人生観・世界観を多いに語り、剣術の達人であるシラノは、気が強く美しいロクサーヌに恋心を抱いている。しかし、自分の見た目に自信が持てず告白する事が出来ない。その時、ロクサーヌが友人のクリスチャンを慕っている事を知り、美青年ではあるが勘がにぶいクリスチャンの代行で、ロクサーヌへラヴ・レターを書き続ける。そして、とうとう本当の事がロクサーヌへ伝わってしまう…。

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「恋愛とは言葉の賛美である」

シラノ・ド・ベルジュラック。不思議な男である。その外見とは違い、どんな女性をも魅了する恋文を、世界一達筆な詩人のように綴り奏でます。初演から123年、多くの俳優達が、この「シラノ」を演じて来ました。

今回の『シラノ・ド・ベルジュラック』について、特筆すべきはシラノ役の主演ケヴィン・クラインの存在でしょう。近年では、映画「美女と野獣」ヒロインであるベルのお父さん役としても脚光を浴びました。彼の凄いところは“演技の感情を目線からコントロールする”その力量にあります。是非とも劇中で彼の目線に注目してもらいたいです。言葉無くともその目線が“語る”のです。最愛の人であるロクサーヌ(ジェニファー・ガーナー)を見つめる時のシラノの眼差しに親しみを覚え、恋敵(!?)であるクリスチャン(ダニエル・サンジャタ)へのシラノの目遣いに、いじらしさを抱きます。ケヴィン・クラインの「シラノ」は、正に我々が日常で体験をしている感情を表す、親近感に満ちた鏡なのです。

演出を手掛けたデヴィッド・ルヴォーへも拍手を送りたい。本舞台は123年前が初演です。1つ間違えると古典の特徴が全面に出て、観客を選んでしまう場合もあります。しかしそこは、イギリスが生んだトニー賞受賞作品演出家、奇才ルヴォーです。先程「目線」の話を書きましたが、ルヴォーも又、視感を大切にする芸術家だと随所に感じる事が出来ます。衣装・大道具・小道具・舞台セットに至るまで、まるでニュー・クラシカルなファッションショーのランウェイを楽しんでいる気持ちになります。それでいて、『シラノ・ド・ベルジュラック』本来の物語が持つ普遍性をしっかりと描いているから、お見事の一言です。

ロクサーヌ役のジェニファー・ガーナーは、ハリウッド女優の中でもアクション・シーンに特に定評があります。それは、映画「エレクトラ」でも証明済みでしょう。ガーナーの剣さばきは目を見張るものがあります。本劇中でもそれが証明されるシーンがあるのでご堪能下さい。ロクサーヌの持つ純真さとガーナーの活発さは、その直向きさに、観ている者に勇気を与えてくれるのです。それは、 映画「プラダを着た悪魔」でも印象深い、ハンサムで美しい青年・クリスチャン(ダニエル・サンジャタ) へも同じ事が言えます。恋する者はいつの時代も「直向き(ひたむき)」なのです。シラノを中心としたこの悲恋劇の結末を、涙を拭わずに目撃して頂きたいと思います。熱中すべきは恋する自分の思いではなく、恋する相手の気持ちなのです。 巧みな言葉で最愛の人に尽くすシラノへ、賛美の言葉を送らずにはいられないでしょう。本作品で是非、シラノと共に約2時間の「ラヴ・レター」に酔いしれて下さい。

画像2: ©Carol Rosegg
©Carol Rosegg

キャスト

シラノ・ド・ベルジュラック役 : ケヴィン・クライン
ロクサーヌ役 : ジェニファー・ガーナー
クリスチャン・ド・ヌーヴィレット役 : ダニエル・サンジャタ
ラグノー役 : マックス・ベイカー
リニエール/テオフラスト・ルノード役 : ユアン・モートン
ド・ギッシュ伯爵役 : クリス・サランドン
ル・ブレ役 : ジョン・ダグラス・トンプソン
ロクサーヌの侍女/修道女マルト役 : コンチータ・トメイ

スタッフ

原作:エドモン・ロスタン
翻訳・脚色:アントニー・バージェス
演出:デヴィッド・ルヴォー
プロダクション・ステージ・マネージャー:メリーベス・アベル
ジェネラル・マネージメント:シャーロット・ウィルコックス・カンパニー
プロデューサー:スチュアート・レーン&ボニー・カムリー
装置デザイン:トム・パイ
衣装デザイン:グレゴリー・ゲイル
ヘア&かつらデザイン: トム・ワトソン

配給:松竹

©BroadwayHD/松竹

〈米国/2007/ビスタサイズ/141分/5.1ch〉 日本語字幕スーパー版 

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